アダルトビデオと環境問題の不可思議な関係

Posted by 安達 かおる

昨今あまり話題にも上らなくなった団体

日本ビデオ倫理協会

略してビデ倫

審査をしてもらい一定の表現基準

を満たしていないと発売が許可されない

もっとも私的団体であるので

先方から審査が強要される訳ではなく

あくまでも当社から審査を

お願いしていた事になるのだが

私の監督歴はこの審査団体との

関係抜きには語る事ができない

長年お付き合いしていると

だいたい審査にパスするためのポイントは

つかめてくるものだが

想定外の事を突かれた事がある

スカトロ作品やマニアック作品に

対する風当たりが

ビデ倫内部で強まって

来た頃だったと思う

審査を終えたスタッフから

緊急の電話が入った

「うんこにぼかしを入れなさい・・って言われました」

「・・・・・・？？・・・・」

「水中での排泄は環境汚染になるらしいです」

これには参った　

結論から言うとかなりもめた挙句

そのままの状態で発売が許可されたのだが

１００歩譲って性器はワイセツだから

見せるな・・は譲歩しましょう

性器にかけるモザイクの濃淡では

争った事はない

でも環境汚染とはっきり言い切って

いる物にモザイクをかける指示には

驚いた

モザイクで環境汚染を隠蔽してしまおう

という魂胆に大いに激怒した事が

思い出される

この辺り旧厚生省による薬害問題の隠蔽工作

と体質が同じである

性器のボカシにしても

とりあえず入れてある程度の

作品も見受けられるに至っては

環境汚染問題モザイクと同じ地平線上の

事態との思いが益々強くなる

日本独特の問題解決方法が

建前と本音だ

実はこの言葉英訳ができない

モザイクを入れようが

何しようがダメなものはダメ

モザイクをかけて見なかった事

無かった事にする解決方法は

ＹＥＳ　ＮＯしかない文化圏の人々には理解されない

モザイクＡＶが理解されない

もう一つの理由がここにある

ポルノにはその国々の

文化や倫理などが強く反映されている

| 2008年12月13日 20:35 | 安達かおるのつぶやき | コメント（1）